もくじ
2017年5月29日13時に行われた
宮里藍さんの引退発表会見での
質問と宮里藍さんの回答を
掲載したいと思います。
記者会見を見逃した方などいましたら
読んでみてください。
宮里藍の引退発表、一問一答
-引退を表明してどんな気持ちか
今シーズンが残っているので、
まだまだこれから頑張りたいという気持ち。
スポンサーの方々や友人など
たくさんの方に声をかけて頂いて、胸がいっぱいです
-引退の理由は
「モチべーションの維持が難しくなったというのが決め手。
モチベーションの維持が
難しくなってきたと感じたのが4、5年前。
どういう風に消化していけばいいのか
手探りで進むしかなかった。
メンタルコーチにも相談して、
色んな選手にそういう時期はあるから、
もう少し頑張ってみたらいいんじゃないと。
モチベーションをしっかり戻せるように
努力してみようという感じでここ4年くらい頑張っていた。
その辺が戻ってこないことには
自分とも向き合えないし、
今までやれていた練習ができなかったり、
トレーニングで追い込むことが
できなくなってしまっていたので、自分が望んでいる形では無かった。
プロである以上結果は残したいし、
自分が求めている理想とする姿がそこにはなかった
-世界に挑戦した
思わぬ形で世界ナンバー1に
なれたことも大きかったと思っている。
年内メジャーに出場するチャンスは
残っているので、そこはあきらめてない。
逆に今年いっぱいという期間を
もうけたことで、自分が頑張れている。
最後勝って終わりたいという形で、
今すごくモチベーションがある。
年内のチャンスは一試合でも多く生かしていきたい
-中京テレビ・ブリヂストンオープンで6連続バーディーを含む64をマーク
いい集中力だったし、一試合でも多く
良いプレーして、1人でも多くの方に
恩返ししたいという気持ちの現れがプレーにつながった。
手応えはシーズン始めてから
感じていたし、ああいう形で皆さんに
良いプレーをお見せできたので素直にうれしかった
-休養の選択肢は
今のところそれはない。
第一戦で結果を残すためには
ものすごいエネルギー必要。
プロである以上、そこまで甘い世界ではない。
自分の中で限界を感じてしまった
上での今回の決断なので、今のところそれはない
-10数年後に電撃復帰は?
100パーセントないと今は思っている。
自分にもっといろんなことが
できる可能性があるんじゃないかと感じている。
自分がプロになって、
4歳からゴルフを始めて20年以上
たくさんの方にお世話になったので、違った形で恩返しできれば
-どんな14年間だった?
思っていた以上の結果というか、
これ以上ないゴルフ人生だった。
引き際の寂しさよりも、
これだけたくさんの方にサポートして頂けて、
感謝の気持ちを胸に
今季戦えるのは選手として幸せなこと。
14年間どれだけ幸せな時間だったかかみしめている
-仲間からの言葉は
最初にお疲れ様と声をかけて頂いて、
後輩からもすごく寂しいという言葉あった。
後輩も先輩も友人、
家族みんな決めたことを支持してくれた。
温かく受け入れてくれたので、すごくありがたかった
-両親にはいつ伝えた?
昨季のエビアンマスターズを
終えて2人には話した。
驚きもなく、温かく受け入れてくれた。
本当に幸せだと思う道を行きなさいと
言ってくれたのはうれしかった。
兄2人も同じような形で受け入れてくれたのでうれしかった
-今季の予定
決めてない。
一試合一試合丁寧にプレーして、
早く勝ちたいというところに目標を置いている。
最後の試合は決めていないのが現状だが、
米ツアーに戻ってメジャーは全部出たいなと思っている。
エビアンマスターズまでは米ツアーをしっかり出たい
-まだまだやれると思っている人も多いが
そう言って頂けるのはうれしいが、
戦い続けるのは、今の自分には足りない。
プロとして結果を出すのは、
今、モチベーションがあるのは期間限定です。
(引退を)決めたことで(モチベーションが高く)
プレーができていると思っています。
09年に勝って、プロゴルファーとしてピークを迎えている自負があった。
それなのにメジャーで勝てない。
1番いい時にメジャーで勝てなければ、
次はどうしたらいいのかを考えて(自分を)見失ってしまった。
どう立て直したらいいのか。そこが1番難しかった。
アメリカツアーは移動も多く、芝も、天候も変わる。
いろんな引き出しを作るのに、
私の場合は時間がかかった。
1度、自分が分からなくなった時があった。
今まで戦えていたのに、戦えなくなる。武器が、武器でなくなっていた。
-両親に伝えたいことは
父はコーチとしても、たくさんケンカをした。
素直じゃない私に、歩み寄ってくれた。
本当に両親には感謝の気持ちしかない。
ありがとうございますと伝えたい。
-自分に向き合えなくなった具体的なきっかけは
12年の全てのメジャーを終えた時でした。
メンタルコーチと、初めて話したのは、
その後のカナダでの試合でした。
そこで初めて、自分の中で次、何を
目標にしたらいいか話をした記憶がある。
メンタルコーチは「焦らなくてもいい
どの選手にも1度はある。模索してもいい」とアドバイスを頂いた。
どうしていきたいか探す最中に、
パターがイップスになってしまった。
パターが得意だったので、どうにか乗り越えて終わりたいと思っていました。
最終的に(全ての苦難が)
優勝につながってくれればいいと思う。
ゴルフは不思議なもので、
調子がいいからといって結果が出るものではない。
前回の中京では自分が思い描いていたものが出せた。
-座右の銘は
意思ある所に道は開ける。
この座右の銘はこれからも大事になると思います。
本当にプロとして強くなりたい。
ジュニア時代からそう思い続けてやってきましたし、それが形になった。
今後については自分の気持ちに正直に、
やりたいことを模索していきたい。
(引退後の)次の意思は固まっていないのですが、それでもいいのかなと思っています。
-昨夏に引退を決断したきっかけは
8月くらいに3週間くらい時間をもらえた。
自分の気持ちについて考える期間が、初めてもらえた。
今までモヤモヤしたまま、
試合をこなしていかなければいかず、それが難しかった。
その3週間の(休養の)タイミングで、
自分の中でしっかりと考えることができた。
-今後の残りシーズンは
今のところ決めていないです。
最後の試合は確実にこれとは決めていない。
エビアンマスターズまでは
アメリカでしっかり戦いたい。
自分がプレーできるチャンスがあれば
(日本でも)したいです。(6月の)
サントリーは最後というより、一区切りにしたい。
-第2の人生は
そこも具体的には決まっていないのが現状。
そこのはざまで、悩んだ。
次、自分が何をするか。
自分に何ができるかを改めて(引退後には)考えていきたい。
-結婚は
それは今のところはないですね。
ー最後に
全米女子オープン優勝の夢は、まだ実現していない。
未勝利のメジャータイトルについて
「年内、メジャーに出場するチャンスは残っているので、そこはまだ諦めていない」と意欲を示した。
また、競技生活を
「これ以上ないゴルフ人生だったと思っている」と振り返った。
■小林浩美日本女子プロゴルフ協会会長
「宮里プロは熟慮の末、英断された事と思います。これまで大きな期待と物凄いプレッシャーの中、素晴らしい実績を作り上げました。先ずは、心身ともにゴルフから自分を解放してあげてください。この先はまたたくさんの可能性が開かれる事と思います」
■樋口久子日本女子プロゴルフ協会相談役
「突然でビックリ。残念ですが、十分にやりきったということかもしれませんね。彼女をみてプロを目指した人も多いはず。ゴルフ界に与えた影響は大きい。すばらしい功績を残してくれた」
■青木功日本ゴルフツアー機構会長
「もったいないな。まだまだできると思う。いろいろ考えることがあるんだろう」
■倉本昌弘日本プロゴルフ協会会長
「今の女子ゴルフの隆盛は樋口久子さんと藍ちゃん無くしてありえません。いろいろな方が“もったいない”と言っていますが私も同意見です。東京五輪で女子のコーチをやって欲しい。候補者の選手も藍ちゃんから色々学びたいと思います」
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